肝硬変症になる原因は、いくつかありますが、これは、肝臓で作られる胆汁の流れが悪くなることが原因で、肝障害がおこります。慢性関節リウマチなどの他の膠原病との合併が多く、中年女性に好発する疾患です。自己免疫性肝炎と同じく、免疫学的な異常が背景にあります。肝機能の中で、胆管系の異常を示すALP,γ-GTPが優位に高くなります。AST,ALTはそれほど上がりません。抗ミトコンドリア抗体が陽性にでれば、確定診断がつきます。痒みが主な症状ですが、全く症状が出ない場合も少なくありません。症状が出る場合を、症候性と言い、原l発生胆汁性肝硬変症(症候性)という長くて、難しい名前が付きます。この疾患と診断されれば、難病指定疾患となり、公費負担を受けら得ます。治療は、胆汁の分泌排泄を促すウルソとフィブラート系高脂血症薬ベザトールを内服します。これによって、肝機能の異常値を改善し、病気の進行を防ぐことができます。
肝臓の中には、微小な胆管と言う胆汁の流れ道があります。この小さな胆管が徐々に集まってきて、太い胆管になります。そして、肝臓の下にある胆嚢に胆汁を一時貯蔵します。胆汁性肝硬変症では、微小胆管から障害がおこり、胆汁の流れがとどこおり、肝臓内に胆汁がうっ帯します。